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リールの冒頭の型12個——伸びる6つと、沈む6つ

OMU編集部

リールの冒頭で何を書くか毎回悩んでいるなら、選択肢が多すぎるのが原因です。292本を分析して冒頭を分類したところ、実際に使われていた型は12個に収まりました。この記事では、伸びた6つと沈んだ6つを、そのまま穴埋めできるテンプレートと判定手順つきで整理します。

目次

冒頭の型は12個しかない

毎回ゼロから考える必要はありません。冒頭の書き方は、12の型に収まります。

リール292本の冒頭テロップを分類したところ、伸びた投稿に多い型が6つ、沈んだ投稿に多い型が6つに整理できました。

型の抽出元

この記事の穴埋めテンプレートは、すべてこちらで作った汎用の形です。ただし後半の「勝ちフック原型9種」だけは、読み取った冒頭テロップの言い回しをそのまま載せています。分析対象は第三者のアカウントなので、アカウント名や投稿が特定できる形では出していません。

先に順番を書いておきます。沈む型を避けるほうが、伸びる型を狙うより先です。 沈む型に当てはまっていると、どんなに良い型を足しても打ち消されます。

沈む6つの型——まず避ける

沈んだ側に共通していたのは、視聴者にとっての意味に翻訳されていないことでした。

どういう冒頭か なぜ沈むか
① 抽象的な思わせぶり 「実は…」「知ってましたか?」など、何の話か示さずに引っ張る 止まる理由がない。続きが気になる以前に、何の続きか分からない
② 自己紹介・初投稿・近況 「はじめまして」「これが最初の投稿です」「最近◯◯しました」 発信者への興味がまだ無い段階で、発信者の話をしている
③ 日常・1日密着・来店お礼 その日の出来事をそのまま流す 起きたことは書かれているが、見る側の得るものが書かれていない
④ 商品名・スペックだけ 商品名や型番を出して終わる その名前を知らない人には情報がゼロ
⑤ 告知・予約案内・業界の内輪話 「予約はDMへ」「値上げのお知らせ」「業界の◯◯が話題です」 すでに興味がある人にしか意味がない。新規には届かない
⑥ 地味な業務紹介 作業や施術の一部を、文脈なしに切り出す それが何のためかが分からないので、見る理由がない

見分け方

冒頭の1行を読んで、「だから何?」と聞かれたときに一言で答えられるかを確かめてください。答えられなければ、①〜⑥のどれかに入っています。

伸びる6つの型——テンプレートと使いどころ

伸びた側に共通していたのは、具体的な対象があり、かつ視聴者の前提を少し崩していることです。

以下の◯◯に、自分の分野の言葉を入れてください。

① 常識破壊・逆張り

テンプレ:「実は◯◯はしないほうがいい」/「◯◯、やめました」/「◯◯していい人と、ダメな人がいます」

読み手が正しいと思っていることを否定します。否定する対象は具体的なものにします。 「実は間違ったケアをしている人が多い」では①の沈む型と同じです。「実は◯◯(具体的な行動)はしないほうがいい」まで下ろします。

使いどころ:知識・ハウツー系。読者が既にやっていることを扱えるとき。

② 具体物+言いさし

テンプレ:「この◯◯は…」/「◯◯している人は…」/「◯◯を△△する前に…」

具体的な対象を示してから、途中で切ります。この型が、沈む型①と最も紛らわしく、最も結果が違いました。違いは「対象があるか」だけです(実データでの差は後半の「勝ちフック原型9種」に載せています)。

使いどころ:ほぼ全ジャンル。迷ったらこの型から試してください。

③ 職業×意外・覚悟宣言

テンプレ:「◯◯(職業)は△△しません」/「嫌われる覚悟で言います」/「◯◯の仕事をしていて、いちばん言いにくいこと」

立場を明かしたうえで、その立場から出てくると意外なことを言います。肩書きが具体的であるほど効きます。

使いどころ:専門職。業界の当たり前を外に出せるとき。

④ 悩み・疑問への直接回答

テンプレ:「◯◯って結局どうなの?に答えます」/「よく聞かれる『◯◯』の話」/「コメントで多かった質問に答えます」

視聴者の質問にそのまま答える形をとります。質問文をそのまま冒頭に置くのが要点です。言い換えると刺さりません。

使いどころ:コメントやDMで実際に聞かれた内容があるとき。ネタが自動で溜まる型でもあります。

⑤ 権威×具体的な数字

テンプレ:「年間◯◯名を担当して分かったこと」/「◯年やってきて、これだけは変えていません」

肩書きや経験を、抽象的な形容ではなく数字で示します。「経験豊富な」「多くのお客様に」では効きません。

使いどころ:実績を数字で出せるとき。数字は必ず実際の値を使ってください。

⑥ 比較・保存版

テンプレ:「◯◯と△△、どちらがよいか」/「◯◯を選ぶときの3つの基準」

選択に迷っている人に、判断材料を渡します。保存されやすい型です。

使いどころ:読者が選択の前段階にいるとき。

勝ちフック原型9種——実データから出た型と、その倍率

ここまでの12個は、使いやすさを優先してこちらで整理した型です。ここから並べる9種は、10アカウントの実データからそのまま出てきた原型です。

伸びた側の冒頭テロップを、言い回しごとに分けた結果です。倍率はすべて、そのアカウント内の再生数の中央値との比であって、再生数そのものではありません。

同じアカウントの中で、勝ち負けが割れていた

最も重要なのはここです。発信者も商材も世界観も同じアカウントの中で、冒頭の書き方だけで結果が逆になっていました。

アカウント 伸びた側の冒頭 沈んだ側の冒頭
マナー系 具体物を出して言いさす 16倍 対象を示さず「実は…」だけ 0.3倍
ハウツー系 常識を破る言い切り 46倍 曖昧な思わせぶり・自己紹介 0.24倍

フォロワー数も発信者も固定された条件での差です。伸びる型②で書いた「対象があるかどうか」が、そのまま倍率の差として出ています。

原型9種と、その実例

# 原型 実例(アカウント内の中央値比)
1 常識破壊・逆張り「実は◯◯はNG」 「口角で笑わない」 46倍
2 具体物+未完フック「◯◯している人は」 「破っている人は」 16倍
3 職業×意外・覚悟宣言 「エステティシャンは眉毛を」 29倍
4 事件・真相 「脱毛サロンで起きた真相」 13倍
5 お悩み・疑問の解決(コメント返信) 「眉頭が四角いの?!」 12倍
6 権威×具体・数字 「テレビに出る前に」(アナウンサー) 26倍
7 権威語+希少性/話題商品の検証 「(商品名)+残りわずか」 15倍
8 自虐・第三者ツッコミ 「肘つくなとフルボッコ」
9 比較・保存版 施術メニュー2種の比較+「保存版」

※7と9は特定の商品・サービス名が含まれるため言い換えています。8と9は倍率が記録に残っていないため、実例だけを載せています。

原型2だけは扱いに注意が要ります。 言いさしそのものが効いているのではありません。同じアカウントの中でも、対象を書かずに「実は…」だけにした投稿は中央値の0.3倍まで落ちていました。効いているのは、具体的な対象があることです。

自分の分野に持ってくるときの3つの注意

注意 中身
実例はサロン系の調査対象から出たもの 他業種では言い換えて使ってください(来店→購入、施術→製作過程など)。原型そのものは業種に依存しません
倍率はアカウント内の中央値との比 「46倍再生された」という意味ではありません。そのアカウントのふだんの再生数と比べて46倍、という読み方をします
原型4「事件・真相」は、自分の商売に紐づく範囲に限る 商売から離れた話題でも再生数は動きます。ただしこのデータで分かるのは「見られたか」までなので、仕事に繋がったかは確かめられません

自分の投稿を判定する——3つの質問

過去の投稿を1本開いて、冒頭テロップに3つの質問をしてください。

質問1:何について話しているか、1行目だけで分かるか

分からなければ、沈む型①(抽象的な思わせぶり)です。具体的な対象を入れてください。

質問2:見た人が得るものが書かれているか

書かれているのが「起きたこと」だけなら、沈む型②③⑥です。「これを見ると何が分かるか」に書き換えます。

質問3:その情報を知らない人に伝わるか

商品名・専門用語・業界の話だけなら、沈む型④⑤です。知らない人にとっての意味を足します。

3つとも通れば、あとは伸びる型①〜⑥のどれかを当てはめるだけです。

書き換えの練習——3つの例

実際に手を動かすと早いので、3つやってみます。

練習1

:「実は、みなさん間違えています」 判定:沈む型①(対象がない) 書き換え:「実は、◯◯(具体的な行動)はしないほうがいいです」→ 伸びる型①

対象を「みなさん」から「具体的な行動」に変えただけです。撮り直しは要りません。

練習2

:「本日のお客様です」 判定:沈む型③(起きたことだけ) 書き換え:「◯◯(悩み)で来られた方が、△△(変化)になるまで」→ 伸びる型②

同じ動画のまま、視聴者にとっての意味を冒頭に持ってきています。

練習3

:「◯◯(商品名)入荷しました」 判定:沈む型④(名前だけ) 書き換え:「◯◯(悩み)の人が最後にたどり着くもの」→ 伸びる型②

商品名は本編で言えば足ります。冒頭は、その商品を知らない人に向けて書きます。

型が効かない場面

型は万能ではありません。次の4つの場合は、型を当てても結果が変わりません。

場面 なぜ効かないか
1画面に詰め込みすぎている 冒頭テロップは、読み切れる長さに収めます。型が正しくても、読み切れなければ読まれずに終わります
冒頭と中身が合っていない 冒頭で期待させて中身が違うと、離脱が増えます。冒頭だけを強くすると逆効果です
そもそも中身に持ち帰りがない 型は「止める」ためのものです。止めたあとに何もなければ、次に繋がりません
同じ型を連投している 同じ人の投稿を続けて見る相手には、型の意外性が効かなくなります。数本ごとに変えてください

そしてもう1つ、この分析全体の限界も書いておきます。冒頭を直せば見られる回数は変わりますが、予約や購入に繋がったかは、このデータでは分かりません。 保存数・プロフィール遷移・DM・予約は公開情報として取得できないためです。

まとめ

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執筆:OMU編集部(株式会社FORSPECT)

事業者向けInstagram運用支援サービス「OMU」を運営。サロン系アカウントを中心に 16,752投稿を収集し、619件を勝ち負けラベル付きで分析。別途リール292本を全件解析しています。記事の数字はすべてこの実測データか、公式に公開されている情報に基づいています。